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出前館のテレビCM が好調らしい。

今日は、「浜ちゃん」のテレビCMでおなじみの 出前館のテレビCM がすこぶる好調との記事が出ていたので、少し紹介してみようと思います。

ウェブ広告を「半減」で成功した「出前館」の戦略とは

日経XTRENDの記事に上記のような見出しの記事を見つけた(2021年2月26日)。
この記事は、ダウンタウンの浜ちゃんこと浜田雅功さんが登場して「出前がすいすいすい〜♪」とスーダラ節で歌う、歌い込み型のテレビCMが大成功している理由について解説してくれている。

広告代理店勤務の私としては、とても気になるし興味がある話なので早速読んでみた。

この記事によると「スーダラ節」の替え歌で認知率が大幅にUPし、新規顧客数が大幅にUPしたそうだ。

参考記事:ウェブ広告を「半減」 出前館はテレビCMでなぜ成功したのか


CMの戦略を変えて大成功!

実は 出前館のテレビCM は、この「スーダラ節」の替え歌のバージョンよりも、1年くらい前の2019年12月から浜ちゃんを起用して展開していた。

当時のプレスリリースを見ると、創業20年のタイミングで「初の企業全体リブランディング」の一環として、浜ちゃん起用によるテレビCMの実施以外にロゴの変更も行っている。

プレスリリース:〜創業20年の出前館、初の企業全体リブランディング〜 ラクスルとGOの共同事業による『CMO代行プラン』の第一弾として出前館リブランディングプロジェクトが始動

このリブランディング・プロジェクトは、「運用型テレビCM」で業界に殴り込みをかけてきた「ラクスル」社と、クリエイティブは「GO」社によって行われていたようで、浜ちゃんをタレントに起用して「つかれちゃった人」篇と「いそがしい人」篇の2本のCMを展開している。

そして、今回の「スーダラ節」の替え歌のバージョンのCMは、王者「電通」社と「電通クリエイティブX」によって行われいているようです。つまりCMの戦略を大転換のタイミングで広告代理店&制作会社がチェンジしたようですね。その際にCMとしては「Demae-canの歌」篇と「お届け」篇の2本のCMを展開している。

前述の日経XTRENDの記事「ウェブ広告を「半減」 出前館はテレビCMでなぜ成功したのか」によると、出前館は20年3月にLINEグループと資本業務提携を締結しており、このCM(Demae-canの歌など)の陣頭指揮を執った藤原氏は、以前はLINE PayのCMO(最高マーケティング責任者)を兼務していたそうです。つまり、経営統合によりLINEから藤原さんがやってきてCM戦略を変更して大成功!という感じでしょうか。

プレスリリース:ダウンタウン浜田CDO出演、「出前館」新TVCM


CMと話題度を比較してみる

ここで、「出前館」の浜ちゃん起用の最初のCMと、変更後のCMの話題度を「Googleトレンド」による分析で見てみると、下記の図のようになる。

出前館のトレンド推移(googleトレンドによる分析)

これを見てみると、日経XTRENDの中で、「出前館」の浜ちゃん起用の最初のCMを下記のように低い評価をしていることが、とても良く理解できる。

出前館の取締役COO(最高執行責任者)の藤原彰二氏はこの前作について、「反響は無風状態だった。スーダラ節バージョンと同等のGRP(延べ視聴率)投下数だったにもかかわらず、認知率は低く、CM自体を知らない人が多かった」と振り返る。

参考記事:ウェブ広告を「半減」 出前館はテレビCMでなぜ成功したのか

そして、その穴を埋めるためにWeb施策で刈り取りに大きな予算をかけていたというのです。この状態を下記のように語っています。

認知が無いからWebの広告費を払い続けて追いかけ続けなければいけない。まるで罰金のようだった」(藤原氏)

それ対して、方針転換した「スーダラ節」の替え歌のバージョンのCMは、上記のGoogleトレンドを見てみると、CM投下後に話題度が”ぐん”と上昇しているのが分かる。

このCMの目的は、テレビCMだけで圧倒的な認知度を獲得することで、その為に「スーダラ節」を選らび、認知の高いタレントと歌との掛け合わせという最強のCMを実現したとのことです。その際にブランド名自体が「サービス内容が分かりやすい名前だった」ことも良かったようだ。その結果は大成功で下記のような状態になったとのこと。素晴らしいですね。

藤原氏の狙いは的中し、消費者からは「メロディーが頭に残る!」「つい口ずさんでしまう」と反響が相次いだ。認知率が大幅に上がり、Web広告でお客を追いかけ続ける必要性も減った。そこで既存ユーザーへ向けたWeb広告はやめ、新規顧客獲得向けに絞ったところ、デジタル広告のコストは3分の1に減少したという。


出前館のテレビCM は今・・

出前館のテレビCM は、その後コミュニケーション施策を次のステージに進めたようで、タレントの“めるる”こと生見愛瑠(ぬくみ める)さんを起用して、加盟店へPRを主軸とした「ご当地店舗をPRするCM」を展開しているようだ。前述のGoogleトレンドでの分析を見ると、こちらも成功しているようで、CM実施後に話題が伸びていることが伺えます。

次に、恐らく「出前館」にとって最大の競合である「Uber Eats」と比較してみてみましょう。このグラフを見ていくと出前館の「加盟店篇」のテレビCM実施した時期あたりでウーバー(イーツ)の人気度を逆転していることが分かります。(ホントの直近は接戦ですね)。

出前館とウーバーイーツの話題度の推移
出前館とウーバーイーツの話題度の推移

そして、こう考えた。

最後に、今回の事例を見終わった後の、私の感想メモを少々記してみたいと思います。

WebとテレビCMの話でいうと、Webで効率が悪くなる領域に来たときは、やはりテレビによって一気に市場を広げるのが有効ということかなと思います。

但し、その段階のテレビCMの場合は、Webの延長線の発想でターゲットを絞ったものにし過ぎると、テレビという媒体の特性を生かしきれず中途半端になる可能性がある(世の中ゴト化が出来なかったTT)。

その段階でテレビCMが効果を発揮させるには一気に認知をUPさせるタレント×クリエイティブが有効ということ(世の中ゴト化へ!)。

こういう結果を見た後に「スーダ節」篇のCMを見ていると、昔からの「テレビCMの王道」といえる手法、歌い込み × タレント × メッセージのシンプルさ(ワンメッセージ)で構成されいることを再認識させられる。

やはり電通さんの優秀な人たちは、テレビCMやタレントの使い方を知り尽くしているなあ。。と感心しかりです。

この事例を見ると、ざっくりとしたターゲティングながら一気に「多くの人」にメッセージを届け「世の中ゴト」化するチカラがある「テレビCM」と、ターゲットを細かくセグメントし、個の単位で追いかけて(CVを狙って)いくWeb広告は、「何を目的とするか」「どのステージのビジネス/サービスなのか」という視点や担わせる役割がとても大切だと再認識させられます。

ではまた。

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